狼くんと放課後LOVE(仮)

【莉子side】


「待って!!行かないでよ!!」


まるで全てに絶望したような悲しげな瞳で立ち去っていく宮崎くんの後を追おうとした時



「行くなよ」


ガシッと腕を力強く握りしめられた。

「よう…ちゃん…?」


「いくなよ。アイツは莉子には似合わない。あんな乱暴な奴。別れた方がいい」

怖いくらい真剣な眼差しで見つめられた。


「やめて…はなして…」

あたしが知ってる、ようちゃんじゃない…!!


「はなして!!」

そう叫んで腕を振り解こうとしたら突然抱きしめられた。


「ヤ…はなして…」
「イヤだ…俺、ずっとお前のこと好きだったんだ」

「えっ…?」


好きって…?


「莉子のことが好き。だから、アイツには渡さない。渡せない」


予想外のようちゃんの言葉にあたしの思考回路はパンクして、そのまま立ち尽くした。



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