Memory with you〜陽はまた昇り繰り返して逝く〜
「ありがとう!」


そう明日香ちゃんに言われると一瞬佳菜と被って見えた。


あの時に戻れるならネックレスと一緒に想いを伝えるのに・・・。


忘れようとする佳菜への想いは日に日に大きくなって僕の心を蝕んで行く。


ちょうどお店を出た時。


3日前に見た黒ねこがこっちを見ている。


「にゃ〜。」


「うっ・・・。」


ドクンと心臓の辺りが急に痛くたった。


「陽介君・・・?!」


鼓動が速くなり意識がもうろうとする中、僕は『佳菜・・・!』と心の中で叫んだ。


いつだったか昔一度体験したこの感じ。


吸い込まれるように意識を失った。
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