Love Slave
「いいか、机の中は空っぽだぞ。よし、始め!!」


2日後、テストは予定通りに実施された。
みんな、最初の頃は賞金獲得に向けて必死になっていたけど、この学校はもともと進学率が高いので、勉強するという意識がより一層高まったと言っていい。


私は進学の事はまだ考えていないけど、未来に向けて少しずつ歩んでいけたらいいなって思う。


肝心のテストは、生徒会によりスパルタ教育の甲斐あって、入学早々の実力テストとは違ってスラスラ解けた。
4日間にわたって行われた試験は、清々しい気分で終えることができた。



テストの結果は一般コースからは2年B組、進学コースから3年A組が賞金を獲得したと発表された(しかも、3年A組は会長・副会長・椚先輩がいて最強クラスであることが判明)。
金関係が絡んでいることもあり、進学コースは総てのお金を学校に寄付した(会長の判断と言える)。一般コースのほうは半分以上のお金が学校側に寄付され、残りはクラス全員で焼き肉を食べに行ったという。


テストの平均点はどのクラスも高く、普段下位にいる生徒も赤点は無しだったらしい。それには教師も驚いていた。


こうして、一攫千金ゲームは幕を閉じた。
私はというと・・・・・・



「失礼します、ご主人様!今回のテスト、かなり良い点が取れました」


国語85点、数学79点、英語90点、理科81点、社会83点。前回のテストを大きく上回った。個人的に、数学が70点以上取れたことが嬉しい。


会長は無言で立ちあがり、私のところへやって来る。


「かなり頑張りましたもんね、私!!」


私は興奮状態で、全く気付いていなかった。


パシパシーン!!


「!?」


突然、あの鞭が飛んできた。しかも今回は二刀流。
笑顔がたちまち消え、青ざめながら会長の顔を確認する。


般若のお面ではなく、リアルな般若の顔がそこにあった。


「・・・俺やメンバーに教えられ解いて、オール満点を取れないとは何事だ。・・・・補習授業だ。今回は24時間付きっきりでな」


「会長の鬼ぃぃぃぃぃぃぃぃ」


生徒会の庶務とは、こういうものなのでしょうか?
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