ボクがキミをスキな理由【短編集】



どうしよう。

どうしよう~っ。



ドキドキしすぎて心臓が破裂しそう。

この心臓の鼓動が成宮くんに聞こえてたらどうしよう。



体中が心臓になったみたいで、落ち着かない。



真っ赤になってる顔を見られるだけでも恥ずかしいのに、ドキドキまで聞かれて。


“この子、こんなことでドキドキしてる”と思われたらどうしよう。



うぅ……。
恥ずかしくて生きていけないかも知れない。




あまりに恥ずかしすぎて。
成宮くんの厚い胸板に埋まるように顔を隠すと。






成宮くんは一瞬ビクッと体を震わせた後。


「……卑怯だろ、……天然すぎるだろ、その行動……。」


何かをポツリと呟いた。



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