ボクがキミをスキな理由【短編集】


頭の中がこんがらがって
上手く頭の中が整理できない。



成宮君が勧めてくれた
イチゴシェイクは
とってもとっても美味しかったけれど
私は哀しくて、
泣きたい気持ちになっていた。




今まで成宮君が
モデルの活動をしているのが
ショックだったワケじゃない



黙っていたことが
哀しいんじゃない




ただ…淋しかった




私が好きなのは
華やかで
スターで
誰からも注目される
モデルのKiriじゃなく




いつも1人で
ちょっぴり不器用で
孤独な狼みたいに
強くて優しい
成宮君。





私が好きな成宮君が
消えてしまったみたいで


カレの存在そのものが
ウソだって言われてるみたいで


心の奥が
ズキンズキンと
激しく痛む。






「星野さんごめんね。
この理由は…
今度ちゃんと話すから。」





そう言って
成宮君は申し訳なさそうに
呟いてくれたけど…






その日の撮影の間中
私の心の中は
晴れることがなくて



なんだかモヤモヤとした
キモチを吹っ切れないまま



その日の撮影は
終了してしまった。



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