ボクがキミをスキな理由【短編集】
「あ~ぁ。もうすぐ進路指導が始まるね~。」
「は~、嫌なこと言うなよ太一。
受験勉強しなきゃと思うと吐き気がするだろ??」
今日も俺の机の近くで、ぐだぐだと井戸端会議を始める二人。
拓海は国立大学
太一はお坊っちゃん私立に
何だかんだで志望校を絞りこんでいる。
「なに言うてんねんな。
何だかんだで二人とも進路は決めてるんやから、進路指導されたところで、全く困ったりはせえへんやろ??」
落ち込む二人の肩をポンポンと叩くと
「俺と拓海はいいけどさっ?!
玲央は卒業したら海外に行っちゃうんだろ?!」
プンスカ怒りながら
太一は俺に
こんな言葉を投げつける。