ボクがキミをスキな理由【短編集】
「え…??」
「星野さんみたいにカワイイ子が、俺みたいなガリ勉のメアド聞いてくれるなんてびっくりして……何も言えなくてゴメン!!!」
真っ赤な顔をしながら。
成宮くんは一言一言を大切に言葉を紡ぐ。
その真面目で素直な態度が私の胸の奥をキュゥンと刺激して熱くする。
「赤外線でもいい?」
「…うん。」
お互いの携帯を合わせ合って情報を交換し合う。赤外線でアドレスとケー番を交換しあった後。
「ふふっ、カワイイ。」
成宮くんは私のアドレスをじっと見つめてクスリと笑う。
「あ…、コレ?」
私のアドレスには-.-vっていう顔文字が入っている。葉月が考えてくれたんだけど、私はこのアドレスが結構気に入っていたりする。