Little Princess


慎治が私の顔を覗きこむようにしながら、私に話しかける。


慎治の額からは、バレーを頑張りすぎたのか、キラリと汗が光っていた。



『みんなのバレーをみているの。』



子供らしい無邪気な笑顔で慎治に笑いかける私。



…ちゃんと、わかっていた。


慎治は私が運動ができないことを知っていて、バレーの合間に私に話しかけてくれること。


それが、慎治の優しさだということを。


「…そっか。」



事情を知っているからか、複雑そうに微笑む慎治。


私を気遣う慎治の優しさが、胸にしみこむ。


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