月夜に想う。



「みつき。満月ってかいて、満月。あんたは?」



微笑んだそいつは、まるであの月のように穏やかだった。



「……まよ。真に太陽の陽で、真陽。」



あたしはこの名前がキライ。

だってあたしは、太陽みたいに人を照らすことは出来ないから。

だってあたしは、太陽の出る時間に、外に出ることは許されないから。




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