~天へ送る風~
「な、なーんだ。知らん顔してた割にわかっているじゃないか」
と、いって髪をかき上げ、王子は流し目。
ところがアレキサンドラは顎に指をあて、
「あなたの唄はちびっ子に大人気だ。親がお義理で買ってくれるやもしれませぬ。狙うとすればまずそこです」
パリーンッと王子の心が砕け散った音がした。
いや、握りしめていた瓶が地面で割れただけだ。
自尊心という名のなんら根拠のない自信まで、 ビシビシッとひび割れた。