強引な王子様に夢中♪
★2 近づく距離



その日の放課後


ガヤガヤし始めた廊下に
陸の姿を見つけるとダッシュ
で駆け付けた。


「陸っ!お疲れさま」


周りにいる陸のファンの
女の子の中を割って入った
あたし


当然、痛ーい視線


うぅ…

でも陸はあたしのだもん


あたしの何かじゃないけど
あたしのなんだもん


意味のわからない言葉を
脳裏にグルグルさせ女の子
達の視線に堪える


「緒に帰ろっ?」


そう言いながらいつのも
ように腕を絡めるあたし


「家、お前と逆方向だから」


冷たく言い放ち女の子の中
を割ってスタスタ歩いてゆく陸


その陸の後を必死に
追いかけるあたし


周りから見れば
ただのストーカー



でも


ストーカーでもいいもん


陸の側に入れるなら

陸の隣を歩けるなら




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