CREAMSODA

アットザホップ

そのバイクは激しいブレーキ音と共に転倒した。

「大丈夫!」

紗耶は転倒した男性の元に駆け寄り、心配そうに覗き込んだ。

「大丈夫じゃないよ、気をつけろよ」

「ゴメンなさい!」

それを見ていた綾美と伸二が駆けよって来た。

「裕也さんじゃないですか、どうしたんです裕也さんが転倒なんて!」

「急に出てくりや、誰だって転倒するよ」


「血がでてるよ病院に行こう、叔母さんの病院この近くだから。」

紗耶は裕也にそう言った。

裕也は文句をいいながらも紗耶の言う通り、病院へ行く事にした。


− 赤木病院 −

「よかった、なんでもなくて!」

紗耶は自分が道路に飛び出したせいで、転倒した事に責任を感じており。ケガがたいした事がなくてホッとしていた。

「私の名前は水沢紗耶!
で、こっちが綾美!」

「こっちはないでしょ。
桜井綾美です、高校三年生で〜す、よろしくね。」

「裕也 矢沢裕也だ!」

ぶっきらぼうに答えた。

「僕は、綾美ん家の近所に住んでいて。CREAMSODAで働いている高橋伸二です。
君達の一個上かな。
そして、僕の一個上の先輩の裕也さん。
裕也さんに、バイクでかなう人は誰もいないって言うくらい早いんだぜ!
プロ目指しているんだ!」

「伸!余計な事を言うな」

「凄ーイ、今度後ろに乗せて。」

綾美は裕也にそう言うが
、裕也は俺は後ろには誰も乗せないと、冷たく言った。

「裕也さんて、硬派なんですね。
でもケガがたいした事なくてよかったです」

「ああ!」

紗耶の言葉に裕也は、簡単にそのひとことだった。


− 次の日の学校 −

「紗耶ッ!裕也さんて、ちょっとかっこよかったね。
私のタイプだな!」

「綾美は誰でも、すぐそう言うんだから。」

紗耶は綾美にそう言いつつも自分も、ぶっきらぼうで硬派な裕也が少し気になっていた。

「ねぇ、新しい振り付け覚えた?」

綾美は紗耶に聞いた。

「あの理恵さんが作った、アットザホップ15分バージョンでしょ。
覚えたけど15分はキツイよね」

「息切れしそう!」

綾美がそう言うと、二人は顔を見合わせて笑った。
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