王龍2
次の瞬間
勢いよくドアを引かれた
「うわっ」
ギュッ
視界が真っ暗になり
何か温かいものに包まれる
「心配かけさせんじゃねーよ
・・・馬鹿」
頭の上から聞こえたのは
呆れたようなほっとしたような
あたしが今まで聞いたことのない
蓮の声だった
はっ?!
なんであたし
蓮に抱きしめられてるわけ!?
「え、ちょっ・・蓮?」
ギュウッ
蓮の腕から逃れようと
もがいてみたが
より一層強く抱きしめられた
く、苦しい・・・