エージェント
マンションへ帰ると、とりあえず今日得た情報を、組の諜報機関へと送る。
本城組の大まかな間取りと、組の内部と、あとは組長と接触したことも。
もう一つは兄へのメールで済ませる。
こっちは偶然したわけだし、個人的なものなので組は関係ないし。
そしてあと一つ。
「トダトワに申し訳ないな…」
バレなければいいのだけれど、まさかトダトワの好きな人が宝さんだなんて思わない。
本当かどうか、わからないし。
もし本当だったら、宝さんに抱かれるのが気まずくなる。
だからといって、もう、宝さんと簡単には離れられない関係になってしまってるのも事実。
詰め寄り過ぎた。
もう、逃げ場がなくなってくる。