エージェント



「もういいー?」

「わっ!? もういいって言いながら入ってこないでよ、びっくりするじゃん!」

「遅いからだよ」


朔羅はTシャツを脱ぎながら、細いけど筋肉質な男らしい体つき。


ーーん?


「何?」

「朔羅、腰のとこ…」

「ああ、ずっと気づかなかった?まあ、ヤる時も背中だし見られにくいとこではあるけど。

知ってるのラクだけだし」

「桜だよね?」

「そう。わりと気に入ってる」



朔羅の腰には、綺麗な桜模様のタトゥー。

そんなに大きいわけではないけれど、衣服を脱がないとわからないところに綺麗に咲いている。



「あんまり見るなよ、照れるから」

「あ、ごめん」


慌ててリビングへ戻る。


朔羅のちょっとした秘密を知れて嬉しい。


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