エージェント





「さくら以外はむりっ」

「だよね。ほら、イきな」

「あああっ…」



わたしが朔羅以外を受け入れるわけなんてない。
朔羅もわかってるから、こうやって挑発してくる。



「朔羅こそ…他の女に目移りしないでねっ…」

「女は言い寄ってくるけど。俺が抱くのは光希だけだよ」

「っ…」

「あー。束縛の意味も兼ねて、二人目作っちゃう?

ーーね、光希ちゃん」





その日の夜、甘い夜が続く。



朔羅がこれから大変なことも、

赤羽と本城の、左右の対立の中心に朔羅がいることも、

これから朔羅には色々と重圧がかかってくることも。


ぜんぶ、ぜんぶ、わたしが受け止めよう。




わたしが朔羅の、支えになろう。





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