私と先生の365



皆ひと通り食べ終わり、佐伯、河村、長嶋、今野は持ってきた花火で盛り上がり始めた。


まだ肉やら野菜やら食べる俺の横に吉崎が、線香花火をしながら驚いたように俺の方を見る。


吉崎:「先生って良く食べますね…。」

「ん?そうか?…あ、吉崎、なすび余ってるぞ!」

吉崎:「…いりません!」

モグモグ食べる俺がからかうと、少しムッとして怒る吉崎。


嫌いだもんなぁ、なすび(笑)


タケ:「なーにイチャついてんだよ恭!」

「な、タケ!お前!」

慌てる俺を見てニヤニヤと楽しむタケ。

山岡:「奈緒ーフランクフルトもっかい焼いて〜!」

井口:「花ちゃんまだ食べんの?」

山岡:「当ッたり前〜!」

吉崎:「本当良く食べるね、花は。」

吉崎がまた焼きに行くと隣にタケが座る。

タケ:「…こんな出会いってのもあるんだな。」

吉崎の方を見ながらタケが話し出す。

「は?」

話の意図が読めずに聞き返す。

タケ:「成雪さんとの出会いが、…人を愛せない男を変えたってことだな。」


「…人を愛せないって何だよ。そんなんだったら教師になんてなってねぇよ俺は。」



成雪さんとの出会いと安西先生の出会いが変えたんだ、俺を―…。


< 245 / 464 >

この作品をシェア

pagetop