愛しい人へ

「でも、別に俺 モテたって嬉しくねーわ」


真剣な顔で言う。


「だってさ、自分の好きな人から
 ずーと愛されるほうが幸せじゃん?」


ちょっとかっこつけましたー と、笑ってごまかすけど


これが雅人の考えなんだ。




俺はそういうところが好きだった。



「なーに、お前 好きな人います発言じゃ~ん?」


タケが雅人の肩に腕を回す



「え、ええ??」


雅人は焦って暴れだす。



俺も雅人を捕まえる。




ギャーギャーさわぐ雅人。




「絶対に吐かせてやるからなー」


俺とタケは雅人の頭をぐりぐりした。




「おめぇーら、朝っぱらからうっせーぞ」


職員室から先生が顔をだして怒鳴る。



だけど、そういう先生の顔も嬉しそうなんだよな!


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