愛しい人へ



拓海は先生に職員室へと連れて行かれた。


私は無意識に陸を追いかけた。




バシッ



あたしの手は勢いよく掴まれた。



「夏木っ!」


私が振り返ると、

それは雅人だった。



「なにしてんだよ?」



「・・・・」



「お前、あいつに会うの?」



「わからない・・・」



「おいっ」



「離してっ!」




私は必死に雅人の手を振りほどいた。






雅人は困惑した顔で

言葉を失っていた。




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