愛しい人へ




「・・・・・・・梨絵」




俺はゆっくりと梨絵に近づいた。




「拓海・・・・。久しぶり。」



最後に聞いたときと変わっていない優しい声


ずっと会いたいと思っていた人・・・





「なんで、いるの?」



俺はいまだに???のままだった。



すると梨絵はバッグからある物を取り出した。






「・・・・・あ。」


思わず俺は声をもらした。



高3の夏、安部といった寺で書いた絵馬だ・・・。




「これ、まじか・・・」


俺は泣きそうになった。



「本当に梨絵に届いたのか・・」



俺は奇跡のように感じた。




< 230 / 236 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop