君の影をみてる〜幼なじみの恋〜
ほとんどが、卒業式の練習に、費やされているせいもあって、

自分だけが悩み、
独り、取り残されてる気がして
泣きそうだった。


「みっちゃん、目が赤いよ!」

隣の椅子の娘が言うと、

「ホントだー。やだー、まだ早いよぉ!」

「もらい泣きしちゃうじゃん!」


予行練習だと言うのに、 
私の周りは、明日を待たずに泣きはじめ、

男はそれを、呆れている。



そして、

心地良い晴天に恵まれた、
卒業式当日。


最後に、3人で登校しようと、
隆志から恭一に伝えてもらった。


私の姿が見えたのか、
隆志の家の前に、着くと同時に

「うい〜す。」と

隆志は姿を現した。

「何で俺が電話回すんだよ!」

「何となく、その方が良いと思って。」

「…?」

「あーあ、今日で、とうとうバラバラだね!」

「やっとだろ!」

「ちょっと!寂しいこと言わないでよ!」

「おまえも、付属高にすると思ってたよ。」

「リベンジしたくなってさ。」

「恭一の為だろ?女子校に行って、安心させたかったって感じ?」

「うーん。」

「愛されてるな〜」

「ちょっと!」
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