君の影をみてる〜幼なじみの恋〜
オレンジに染まる空を見上げなから、
自分のしたことを考えると、
なんて愚かなんだと、
つくづく思うのだった。


単純に俺は、みっこを守りたかった。

それなのに、奴に言われた言葉に、相当ヘコんでいる。

俺がソレを言うことで、みっこに恥をかかすなんて…
冷静に考えれば、確かにそうだ。

(俺としたことが〜。)

自分の気持ちがバレない様、
今まで、ずーっと上手く、たち振る舞ってきたのに、
ここにきて油断をした。


「いいか。俺は何も聞いてねーぞ!アイツの口から聞くまでは、知らないフリするからな。」

そう言って、
奴がヨロヨロと立ち上がると、

「なー、寺岡くん!」

俺は、そのままの状態で呼び止めた。


「まだやんのかよ!」

「(まさか、ソレは無茶だ!でも、)話は終わってない!」

「なんだ〜?!」


奴はまだ戦闘モードだった。

完敗だ…

この男が、こんなにも、みっこのことを考えているとは、思いもしなかった。


寺岡の、たまに見せる男気に、

みっこが、恭一とダブらせる気持ちが分かった。


「みっこは悪くないんだ!」

奴は、バサバサと歩み寄ってきた。


「俺のことも好きなんかじゃないし…みっこの優しさに、俺が付け込んだんだ。」
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