君の影をみてる〜幼なじみの恋〜

それから

街はもう、クリスマス一色だった。


俺とみっこは、ウィンドショッピングをしながら、
クリスマス気分を味わっていた。

「おまえ、イヴはどーすんの?」

「特に予定はな〜い…悲し〜!」

「ふっ。ディズニーランドでも行くか?」

「えー!激混みでしょ〜」

「だよな〜。」


あんなことがあったにもかかわらず、
俺達の仲は、相変わらずだった。


もちろん、あれからセックスはしていない。

こうゆうのでも、“セフレ”と言うのか議論をしたが、

こうやって歩いていても、
そこらのカップルよりも、
よっぽど固い絆で結ばれているということは、確かだ!


今では、
みっこの前だけでも、恭一のことを包み隠さず話せる様になったことで、
俺一人だけが気楽になってしまったような…


寺岡の名前を出すと、
「唯一の汚点だ」と言っているが、

本心なのかは分からない。

…本心では無いとしても、
俺にどうにかできるのか?


ちょうどその時、
携帯の着信音が、けたたましく鳴り響いた。


「非通知だなぁ。」

慌てて店の外へ出て、ボタンを押した。


「隆志か?俺、分かる?」
< 195 / 202 >

この作品をシェア

pagetop