君の影をみてる〜幼なじみの恋〜
まずは、
私と鈴ちゃんが、隆志と親しい理由を尋ねてきた。

鈴ちゃんの、下の名前呼び作戦は、成功のようだ。

すると、
部活の後、私が隆志と一緒に帰る事も聞かれた。


「家が近いからぁ。」

「ふーん。…園田くん、好きな人が居るんだって…私は、恩田さんか、鈴木さんだと思ってるんだけど」

久しぶりに面倒臭かった。

「断り文句じゃない?」

「だから、本当かどうか知りたいんじゃん。」

「私なら、そっとしておいてほしいけどなぁ。」

「相手が分かれば、あきらめつくっしょ!」

「あー。なるほどね。」


“恋”って言葉は、よく使うが、
経験の無い私は、
それを冷静に分析した。

“好き”という気持ちが、
上手く伝わらなかったり、
伝えられない時、
“恋”に変わっていくようだ。

所有しようとすることだけが、恋とは限らないことを、
今回、隆志を取り巻いた女の子達から、学んだ。

そして、
周りは、あまり、二人の結果に、
加担しない方がよさそうだ。

その時の私は、
木村くんのことを思い出したりしていた…


隆志は、なんら変わらずにしていたので、
私も鈴ちゃんも、今まで通りにしていた。


隆志が風邪で休んだ日、

私は部活があったので、
先に帰れる鈴ちゃんに、ノートを届けに行ってもらった。

鈴ちゃんは、張り切って帰って行った。
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