花恋
夏休みの丁度中ごろ。
友達の俊一が久しぶりに遊びに
来た。
「よぉ、元気かぁ」
「あぁ」
「結衣ちゃんは?」
「東京さ」
結衣が東京へ行ってから、
丁度一週間。
「しかし、お前も大胆さ」
「何が」
「電車が発車するぎりぎりにキスなんて」
「......。」
僕は、告白したのか。
自分でも、わからない。
だけど、精一杯。
気持ちを伝えた。
『たった、2秒のキスに』
君への、“想いを”。
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