切恋‐セツコイ‐

部活が終わって、部員達は皆、制服に着替え始めた。


俺も早々とロッカーから着替えを取り出す。

汗ばんだ身体にユニフォームが張り付く。今は春だがこの部室は狭い上に、人口密度が高いので暑苦しい。


そう思いながら着替え始めると、輝が近寄ってきた。

「翔ちゃーん?今日は何、真城の女の子とお話してたのかな?」


もう制服に着替え終った輝が気持ち悪いニヤけ顔を見せながら俺の腕をつっついて着た。



はぁ、見られてたのか。



「別に。対した事じゃないから。落とし物届けに来てくれただけ。」


俺が淡々とそう答えると、輝は目を輝かせる。



「今度、紹介しろよ!真城女子と是非ともお近付きになれるチャンス!!もちろんアドレスと名前聞いたんだろ?」



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