はつ恋
相変わらず、ぶすっとしてジョージがいた。
「おはよう、今日はお招きいただいて・・・」
「内緒にしてくれ」
「へっ?」
「マリアの事だ」
「あ、ああ、勿論だ。マの字も言わないって誓うよ」
「すまない。恩にきるよ」
ジョージが初めて少しだけ笑った。
「マリアの事だけど、どうしても一緒になれないのかい?」
「その事はあんたに関係ない」
ジョージの顔が一気にこわばり、僕は言った事を後悔した。
(そうだ、余計なお世話だ)