満月の日
「ハード!!」




「大丈夫!?」




「俺は平気だから、そっちの方を頼む。」




ハードにそう言われ、ティラ、ピード、ガンマは四人に近付く。




リンはしばらくハードを見ていたが、やがて声を上げた。




「あー!!お前はあの時の剣士!!」




リンの言葉にハードは、彼(?)をマジマジと見た後、思い出したように口を開いた。




「あぁ。あの時のガキか。」




「ガキじゃねぇ!!リンだ!!…それより、久しぶりだな。かれこれ十年前だっけ?あんたと初めて会ったのは。」




「そうだな。あの時は、まだ可愛気があったんだがな。」




「あいにく、そんなものはとっくのとうになくなっているよ。」




「ハード…。その少年と知り合い…?」
< 32 / 226 >

この作品をシェア

pagetop