もう一度笑いあえるその日まで
気づけば週に二回のフランス語の授業を私は楽しみにしていました
あつしの姿を見れるから

でもこの時、あつしの名前も知りませんでした

先生が出欠をとるその時間に、耳を集中させやっと聞き取れた名前
「長谷あつし」

周りからはあつしと呼ばれていました


私の大学はとても小さな方です
同じ授業を取っていなくても、だいたい毎日校舎のどこかで友達と遭遇します


でもあつしを授業の時間以外に見かけることはありませんでした


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