宝箱

「たくやぁ!!」

「なぁに?りつ」

 わたしをなだめるように抱き締めてくれる彼。
私は逃げていたのかもしれない。

今ここにいる愛しい人に捨てられる事を。

「大丈夫、俺はりつを愛し続けるから…」


 そして、彼はそんな私の心を知っていたのかもしれない。

臆病な私は偽りで自分が傷つくのを防いでいたのかもしれない。



あなたは人を愛したことがありますか?

あなたは人を愛することができますか?


私は…


これからも愛し続けます。


EnD

これは数学のノートの端っこにあった物語。




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