ロシアンルーレットⅡ【コミカルアクション】


 都心から程よく離れた住宅街にある、築20年は経過しているであろう古びたアパートの一室で、遺体が発見された。


 ガイシャは二人。






「おい、この写真見ろよ。」


 勤務中であるにも関わらず、俺は谷口さんに、署から数キロ離れた場所にある喫茶店に、強引に連れ込まれていた。


 谷口さんも行き当たりばったりでここを選んだっぽい。


 署からこんなに距離を置く慎重さ、尾藤グループに関する話題に違いない。


 未だ拉致されたままの多恵ちゃんの身を案じて、俺たちは例の件を、署にも、そして谷口さんや兄貴が所属する国家機密組織のボス、監察局長『桜庭』にさえ報告していない。


 多恵ちゃんと息子の翔馬が拉致されてからというもの、まるで魂が抜かれたみたいに生気を失ってしまっていた谷口さんも、翔馬が解放されたことで、僅かだが以前の傍若無人さを取り戻したようだ。


 俺にしたら、ちょっと迷惑だけどね。

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