空に叫ぶ愛

代役

職員室前の廊下は、なぜか歩くことさえぎこちなくさせる。


ここだけ別世界のような雰囲気。



「失礼します」



意を決して職員室に入ると、浜田先生のところに向かう。



「おぉ、島田。来たか」



聞かれることは大方予想できている。



「島田、単刀直入に聞くけど……水島先生と付き合っとるんか?」



ほら来た。



「いいえ、付き合ってません」


「ならなんで篠山はあんなこと言ったんかわかるか?」



それは……



「たぶん、篠山さんの勘違いだと思います」



私がそう言うと浜田先生は「そうか」と黙ってしまった。


嫌だな……この沈黙。
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