空に叫ぶ愛

愛の過去


「愛、プリクラ撮ろ?!」


「えー…」


「いいじゃん!!」



私は親友の……いや親友だった友美(トモミ)に半強制的にプリ機の中に連れ込まれた。


嫌なフリをして、実は別に全然嫌じゃなかったりして。


今から2ヶ月前。


嬉しいとはまた違うけれど、私は友美と過ごす時間を楽しいと感じていた。


その証拠に私は友美と過ごす時間はほとんど笑っていたような……


そんな友美とは中学からの仲だ。

たった一人の親友と呼べる存在。


そして、プリクラのカメラに笑顔を何回か振りまくと私達は落書きコーナーに移動した。


なに書こっかなぁ…

あ、そうだ。


私は【祝☆入学式】とでかでかと書いた。

今日は高校の入学式だったから。



「あっ、好きな人の名前書いちゃお!」


「えっ?友美もう好きな人できたの?」



私が友美が落書きをしている画面を見るとそこに【鈴木光樹くん】と書かれてあって。



「誰…」



知らない。
< 46 / 374 >

この作品をシェア

pagetop