愛してると言ってほしい
「…じゃあ、俺は帰るけど…」

私は手を振って玄関まで見送った。
「なんかあったら、直ぐに言ってね?」

たっくんの心遣いが嬉しかった。

ドアが閉まると、また孤独感が襲ってくる。



キッチンを見ると、あの時のままの野菜が放り出されていた。

それを一つ一つ冷蔵庫に直していく。



そして特に用もないのにコンビニへ行こうと着替え始めた。


特に用もないのに…


あるとすれば、孤独から少しでも脱け出すため…
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