愛してると言ってほしい


私がよく通っている喫茶店。

そしてそこの愛想のいい店員


私の肩をつかんでいる

池田 ルイ

彼だった。

「あっはっは〜。歩くの早いですね〜」

ハーフのルイの話す日本語は、とても可愛らしい。

「ルイくん…」

「ダメですよ〜知らないフリ、傷つきます」

「ごめん…ナンパかと思っちゃって」

悲しい顔をしたかと思えば、明るい笑顔に変わる。

「早瀬さま〜。したの名前、『ゆう』ちゃんでしたか?」

「そうだよ」

「優ちゃん、どうして悲しそうですか?」


顔が
強ばる。


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