六年一組、本紛失事件
「そ、それだけは、か、勘弁してくださいよ」

 田脳は高基教諭の腕をつかんだ。

「駄目だ! 頼まれても断る!」

「わ、わかりました」

「よし、早く、音楽室に行け!」

「は、はい……」

「走って行け!」

 田脳は高坂基教諭の指示に従って走って行った。
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