神さまにおねがい!!~カミコイ~

 「お前は前世のように…唯護られている…自分が嫌なだけだ…俺たちの負担を少し
でも失くすように…。でも…どんなことしても…お前には…癒す力しかない…。
前世と変わりはない…。だから…敵が現れても無茶はするな」



 「ヤッキー…」


 「……」



 満天の星と半月がボクとヤッキーの姿を照らす。



 金と銀が闇に煌くだけの閉塞的な世界。


 静かに流れゆく時間。



 ボクとヤッキーは…唇を何度も離なしては重ね…互いの気持ちと温もりを感じあう。


 波音が…ボクの右耳に単調な音を刻む。


 ヤッキーの胸に押し当てた左耳は…彼の心臓の音を鼓膜に刻んだ。



 「ヤッキーの心臓も音も…早いね」


 「ああ…」


 ヤッキーはクスッと笑う。そして、また…唇を重ねた。


 「お前は俺の子猫ちゃんだ…そのうち…可愛い声で鳴かせてやるからな~」


 ヤッキーは軽くボクの右耳を噛んで…囁く。


 噛まれた耳が…くすぐったくて思わず…声を上げた。


 「…あっ…ん」

 自分でも戸惑う…艶のある声だった…。

 






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