遠距離恋愛


君は、私よりも気にしている女の子がいた。


それは、私の親友だった。

ううん。今思えば、私が親友だと思っていたのかもしれない。


私は、親友の夏輝が大好きだった。

些細なことでも、メールして遊んで・・・・。


嬉しかった。

夏輝は、私にしかそんな笑顔を見せないと思った。


でも、そう思ってたのは私だけだったんだ。

きっと。


私は携帯電話を見た。

自分から、メールを送らなければ返信が来ない私は、なんだか寂しかった。



夏輝は、君とメールするようになってから私への返信が少なくなった。



夏輝に、

『京介くんとメールしてる?』

って聞くと

『なんで?』

って絶対聞き返す。


多分、知られたくないんだろうな。


私はそんなこと思いながら、文字を押す。


『なんとなく』

本当はそうじゃないけど、なんていったらいいのか分からなかった。

そしたら、2分もしないうちに返信が来た。


『菜乃香はメールしてるの?』


私がしてたら、いいと思ったのかな?

なんて思ったりした。


私は、軽く返信を打ち返した。


『してるよ!』


一応、怒っていないことをアピールした。

そして、また手元が震えた。


『そっかぁ』


夏輝の返信は曖昧だった。




< 13 / 67 >

この作品をシェア

pagetop