涙の枯れる頃




「どうせだから、泊っていけ」

「え?」

「んじゃ、朝9時に」

「おっけ~!!」

「大丈夫だよ。
日向は女にホロホロ手を出す奴じゃねーから♪」

「んじゃ! 2人共、明日なっ!!
日向、間違っても美姫に手を出すなよ?」

「…ふざけるな」

日向の言葉を聞き、みんなは帰って行った。


それはいいんだけど…。

2日連続で泊って、日向は迷惑じゃないの?


そう思ってると、日向はソファーに寝転がった。

「…風呂入ってこい。着替え用意しとく」

「うん」

昨日のように、お風呂に入って、洋服に着替えた。


もし、昨日みたいに、日向がいなかったらどうしよう。

…そんなのイヤだよ。


不安を胸に、昨日のようにキッチンに向かう。

……いない。
本当に…いなかったらどうしよう。

私は不安に埋もれながら、ディナー室へと向かった


「ひゅ、うが?」

「ん?」

いた!!!

私は無意識に日向に抱きついてた。


「どうした?」

日向は驚いているみたいで、目を大きくしてた

「…良かったぁ…また…いなかったら……どうしようと……」

気づくと、思ってた事を口にしてしまってた。

「…大丈夫だ。俺はここにいるから」


< 57 / 144 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop