涙の枯れる頃




遂に、親に捨てられたんだ。


「じゃあ。さよならですわ」

あたしは女にアッサリと縁を切られた。


「…分りました。
もう、戻って来ません。

今まで、有難うございました」


あたしは静かに、ドアを開けた。


ドアが閉まる寸前に、女の声が聞こえた。


「毎月、お金は振り込みますわ」



でも。

もう、本当の自分で、

いいんだよね?


自分を偽らなくても、

いいんだよね?




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