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すれ違う心<真奈美>


柴崎さんと7時に南北線の六本木1丁目駅で待ち合わせ

ホテルっていうからちょっとおしゃれなワンピースに着替えて少し大人っぽいメイクにした

もうすぐ7時、カラヤン広場の時計の下で柴崎さんを待った

「お待たせ」

振り向くとスーツ姿の柴崎さんがそこにいた

いつも髭ずらでおっさんのイメージだったけど髭を剃るとやっぱり小栗旬一ぽい

「今日何だか少し違うねかわいい」

そう言った柴崎さんの少し照れた顔がなんだかかわいい

「柴崎さんこそかっこいいですよ いつもそういうカッコしてたらいいのに」

「伊藤さんに言われると照れるな」

そういって顔を少し赤くして目を背けた

「行こうか」

「はい」

歩きながら周りを見るとけっこうカップや待ち合わせの人がいる

「なんかさぁー いつも仕事の中でこの辺でズリしてるじゃん、今日いなかったらどうしようかと思った」

「ははは ずる気だったら柴崎さんだったら駅周辺にたくさんあるコンビニにするくせにこんなわかりやすいところずれませんよ」

「それもそうか(笑)でも居てくれてなんだか嬉しかった 俺らの仕事ってそういう男心を持て遊んでるんだろうなーと思うと少し同情するよ」

「彼らはH目的なんですからそんなに世の中、甘くないってところ教えてやらないと(笑)」

「俺がH目的だったとしたらどうする?」

「じゃあ帰ります。さようなら」

かえる振りをする

「ウソウソ冗談だって」

柴崎さんが私の腕をつかんで引き止めた

「ほんとですか?今からホテルに連れ込むくせに(笑)」

冗談で言ってみる。柴崎さんはそんなことする人じゃない事ぐらいわかる

「そんな俺信用ないの?じゃあやめようか…」

っと今度は柴崎さんが少し悲しそうな顔をした

「ウソウソ冗談ですよ。信用してます!」

柴崎さんのお腹をパンチ!

「信じてるって言われるのも少し複雑なんですけど…」

と柴崎さんがつぶやいた

そんな話をしている間にホテルオークラについた

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