不器用な君等の唄へ







夏といえば、空気。

隣に座っている音宮先輩は、音宮同様小さいというか細かった。

しかも、他人なら結構深刻な顔で聞くのを、興味無さそうに聞く。

…ちょっと部長の趣味は分からないな。

「言いたくないなら、別に流してくれて構わないんだけど。」

「いえ…ちょっとしたスランプです。」

笑って誤魔化そうかと思ったけど、止めた。

虚しいだけだ。

音楽番組が終わった。
今週のアルバムランキングの一位は、男ばかりのバンドらしい。

「…へぇ。」

通販番組へと切り替わる。



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