知らなかった僕の顔
森若ちゃんが発案した、ルームパーティーという名の飲み会に、煮物のお礼をかねて矢島さんを招待したのだ。


一度部屋に呼んだからって、それから毎日当然のように上がり込むなんて誰が予想できようか。


ちなみにそのルームパーティーには、森若ちゃんのゲイの友達も呼んだ。


矢島さんを正確に判断してもらうためだ。


彼は森若ちゃんに「あれは違うんじゃない?」と耳打ちしたらしい。


僕はそのパーティーの間、矢島さんがさりげなく肩や背中をボディータッチしてきた回数が10回を越えた時、数えるのをやめた。


< 115 / 203 >

この作品をシェア

pagetop