知らなかった僕の顔
僕は、ものすごくはしゃいでいた。

こんなに楽しい理由が、僕にはわかる。


昨日まで他人だった人と知り合い、仲良くなってお互いに少しずつ心を開きあう。
そんな喜びを知らなかったわけじゃない。


森若ちゃんの言葉や表情、低く落ち着いた声、小さな爪に塗られた赤いマニキュア、銀色の短い髪に、頼りなく細い首。


僕の心に未完成のパズルがあるとすれば、新しい森若ちゃんを見つけるたびに、パズルのピースがパチリパチリとはまっていくような感覚だった。


< 13 / 203 >

この作品をシェア

pagetop