奈良の都の妖しい話
が…

次に聞こえてきたのは鈍い音と茶紗の叫び声。

「っ…てえええ!」

「あ…。」

その時、紫遙は彼の奇妙な癖(?)を思いだしていた。

茶紗は踵を返すなどして別方向を振り向くと必ず何かにぶつかるか転けるかするのであった…。

(…そんなんでよく武官になれたな…。)

と、紫遙は心の中で彼に突っ込み、見送った。

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