奈良の都の妖しい話
数日後…

「紫遙さん。」

「あら、玉環、何?」

「昨日、姉さんがお嫁に行ったのよ。」

「それはおめでたいわね。」

「ええ、でも…寂しい。」

「大丈夫。私が玉環のそばにいるから。」

「…ずっと?」

「勿論よ。」

「ありがとう、紫遙さん。」

「そのかわり…」

「ん?」
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