奈良の都の妖しい話
(私が黒矢と会ったのはもう十年以上前になるわね。あの時の黒矢は見た目は私と同じ年頃だったけど…あれはきっと変化した姿だったんだわ。)





「姫様、この者は姫様の舎人兼遊び相手となる黒矢でございます。」

「よろしくお願いします。」

「私、美羽子。よろしくね黒矢。」





「姫、あまり高いところに行くと危のうございます!」

「大丈夫よ!黒矢が受け止めてくれるから!」

「ええ!?」




「姫、川へは入らないで…あっ、そんなおみ足を晒して…!」

「良いじゃない、貴方以外誰もいないもの。」




(あの頃は、我が儘ばかりいってたわね、私。)
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