夢を正夢にする夢

(④)もし、かっぱえびせんを彼と食べれたら・・・



一つの机を向き合って座っている。

外は大雨。

ざぁざぁぶり。

どれぐらいのざぁざぁぶりかと言うと、階段の端っこに滝みたいなのが出来るぐらい。

風も少しあるから、窓のない廊下は、ベトベト。

だから、みんな室内でランチ。

教室は、他の教室の人も増えて、ずいぶんムンムンな熱気が充満している。

私は、カッパエビセンのワサビ味を食べながら、外を見る。

響加は、まだはまっているらしい夢判断の本を読んでいる。



ぽりぽり。

「ん? なんか、その本、昨日のと違くない?」

手は定期的にカッパエビセンにのびる。その合間に、私は喋った。

「そうよ」

本から目を離さずに、響加は短く答えた。

「どう違うの?」

「どう違うかと思ってね…」

「で、どこか違うの?」

「そんなに差がないわ…」

パタンと本を閉じる。

で、視線をこっち…

あれ??

視線を、こっちの・・・上???

どこを見てるんだ響加…????

と思ったその時!!!

「何だ、今日はかっぱえびせんか…」


っドッキ☆☆☆

そこには、楠木が、覗き込むように立っていた。

「び、びっくりして驚いちゃったじゃない…」

「んー・・・そうね岬っちゃん。びっくりして驚くなんて、凄い2連発だったわね…」

「あぁ。びっくりするのか驚くのかどっちかにしろって?」

ニヤリと笑って楠木は響加に答えた。

それに微笑む響加。

ぬぅお~~~~~美少年と美少女が微笑みあっちゃ嫌ん!!
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