夢を正夢にする夢

(④)もし、転校生が・・・



鋭い目つき。

教室は、しーーんと静まり返っている。

最初、転校生が現れたその時までは、やんややんやと騒いでいた教室だけど・・・

やっぱり、あんな大きいくて、あんな目つきの悪いくて、あんな髪を脱色して、髪を逆立てているような人が目の前にきたら、やっぱり、みんな・・・


黙っている。


転校生は、黒板の前に立たされたまま、まだ、何も喋らない。


生徒1人1人を、睨むかのように、視線を動かしているみたい。




ドォンっ!!

やだ・・・

胸が、締め付けられるほどの眼光。

目が、合ってしまった・・・

わたし・・・


どうしよう・・・

絡まれた時って、視線をそらした方が、いいのかしら・・・



そーーーー

何事も無かったかのように、視線をほんの少しだけそらす。


   ずん


      ずんずんずん



おぇーーー何か、やばい??

こっちに来てない??



     ずんずん


       ずんずんずんずん


視線を泳がせながら、私はあの転校生の動きを追う。


私の横から・・・


後ろへ・・・通り過ぎていく・・・




良かった。

私にいちゃもんつけられたワケではな・・・



   バァン!!!!!!!!!!!!!!



ひぇぇぇぇぇぇぇぇっっっ


































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