サヨナラのカタチ





私と翔馬は付き合い始めてかれこれ5年目に突入した。

出会ったのは大学のサークル。


それから交際に至るまでの期間は3カ月。


そして大学を卒業と同時に同棲を始めた。



「なあ、理子。

どうしてはっきりさせる必要があるんだよ?


まだ焦る年でもないだろ」


分かってない。

翔馬は、何も分かってないんだ。



5年付き合って、

私が…あんたに『ときめき』を感じなくなってること。

そしてあんたが私に『ときめき』を感じなくなってること。


翔馬は気づいていないとでも言うのだろうか。



「あ、そう。

分かった。


私、寄って行く場所あるから先帰ってて」


机の上にお金を置いて店を出る。



多分、私と翔馬は俗に言う『まんねり化』

と、いうやつだろう。


5年も付き合っていると

刺激がまずなくなる。

そしてときめきもなくなる。


今じゃ正直、翔馬のことが好きなのかどうかさえ。

分からない。








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